こんにちは。行政書士試験対策専門スクール ステップアップファースト 代表の清水一嵩です。

 

行政書士通信講座(個別指導)の受講者から、次のような質問をいただきました。

「過去問の平成25年度、問題27、選択肢オの解説に「重大な過失の主張・立証責任は相手方が負う」とあるのですが、重過失により錯誤に陥った者が無効主張できない場合、相手方がその者の重過失を立証する場面とはいったいどういう場面なのでしょうか。」

 

そこで、今回は「相手方が重過失を立証する場面」について解説していきます。

 

たとえば、Aさんが勘違い(錯誤)をして、本当はBさんに「甲土地」を1,000万円で売るつもりが、間違えて「乙土地」を1,000万円で売りました。(乙土地の価値は2,000万円とします)

 

この場合、Aさんにしてみれば、勘違いして乙土地を1,000万円で売るのは大損なので、錯誤無効を主張してその取引はなかったことにしたいです。

一方、Bさんにしてみれば、乙土地を破格の1,000万円で買えたので、Aさんに錯誤無効を主張されてその取引がなかったことになるのは避けたいと考えています。

 

錯誤無効が成立するための要件は「法律行為の要素に錯誤がある」と「表意者に重過失がない」ことで、今回のケースでは「甲土地」を「乙土地」に勘違いしているので、
法律行為の要素に錯誤があることは満たしています。

なので、錯誤が成立するかどうかは、もうひとつの要件「表意者(Aさん)に重過失がない」ことが必要です。

 

そうすると、AさんとBさんの主張は次のようになります。

Aさん ⇒ 自分に重過失はないから、錯誤が成立するので、その取引は無効

Bさん ⇒ Aさんに重過失があるから、錯誤は成立しないので、その取引は有効

 

このときに、Aさんが「自分に重過失がない」ことを証明する必要があるのか、それとも、Bさんが「Aさんに重過失がある」ことを証明する必要があるのか、というのが今回のポイントです。

 

結論としては、「重大な過失の主張・立証責任は相手方が負う」ので、この場合、Bさんが「Aさんに重過失がある」ことを証明する必要があります。(挙証責任は相手方のBさんにある)

 

つまり、Bさんが「Aさんに重過失がある」ことを証明できればBさんの勝ちで、その錯誤は成立しないため、取引は有効となります。

逆に、Bさんが「Aさんに重過失がある」ことを証明できなければAさんの勝ちで、その錯誤は成立するため、取引は無効となります。

 

今回は、相手方が重過失を立証する場面についてお話をさせていただきました。

いつも本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

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