平成29年度試験、問41の問題文(判決文)の内容について(行政書士試験対策専門ブログ)
こんにちは。行政書士試験対策専門スクール ステップアップファースト 代表の清水一嵩です。
行政書士通信講座(個別指導)の受講者から、次のような質問をいただきました。
「多肢選択式の憲法の問題にある、問題文(判決文)の内容を、ホームページの判例集のように掲載できないでしょうか?」
そこで、今回は、平成29年度試験、問41の問題文(判決文)の内容について解説していきます。
他の年度の問題文(判決文)についても、別の記事で改めて解説したいと思います。
平成29年度試験、問41は、「最大判昭61.6.11」の判決文が題材となっています。
<判決文①>
表現の自由が、他の自由より優先的に保障されている根拠に照らし合わせて考えるなら、表現の自由といっても、一定の限界があることは否定できない。
表現内容が真実でない場合、そのすべての言論(言ったことや書いたこと)を保護する必要はないことも認めざるを得ない。
特に、表現内容が真実でなく、他人の名誉を侵害する場合は、人格権(その人自身が当然に持っている権利)を保護する観点からも、表現の自由に限界がある点を考慮することが求められる。
私は、その限界は次のように考える。(判決文②に続く)
その保障の根拠に照らして考えるならば、表現の自由といつても、そこにやはり一定の限界があることを否定し難い。
表現内容が真実に反する場合、そのすべての言論を保護する必要性・有益性のないこともまた認めざるをえないのである。
特に、その表現内容が真実に反するものであつて、他人の人格権としての名誉を侵害・毀損する場合においては、人格権の保護の観点からも、この点の考慮が要請されるわけである。
私は、その限界は以下のところにあると考える。
<判決文②>
すなわち、表現を事前に規制することは、事後に規制する場合に比べて特に慎重さが求められるので、名誉毀損の被害者が公務員などの公的な人物で、表現内容が公的な問題に関する場合は、表現された事実が真実でなかったとしても、簡単に規制の対象にするべきではない。
しかし、表現行為が悪意をもってされた場合、言い換えれば、表現された事実が真実ではなくウソだと知りながら表現行為をした(例:記事を書いた)場合、またはウソかどうかを無視して表現行為に踏み切った場合には、表現の自由を優先的に保障する必要はなくなるので、表現の自由の保護を主張できないと考える。
おそらく、上の場合は、故意にウソの情報を流すか、表現内容(例:記事の内容)が真実かどうかに無関心だったというべきで、表現の自由を他の自由より優先的に保障した憲法21条の根拠を踏まえても、このような表現行為を保護する必要はないと考えられるから。
すなわち、表現の事前規制は、事後規制の場合に比して格段の慎重さが求められるのであり、名誉の侵害・毀損の被害者が公務員、公選による公職の候補者等の公的人物であつて、その表現内容が公的問題に関する場合には、表現にかかる事実が真実に反していてもたやすく規制の対象とすべきではない。
しかし、その表現行為がいわゆる現実の悪意をもつてされた場合、換言すれば、表現にかかる事実が真実に反し虚偽であることを知りながらその行為に及んだとき又は虚偽であるか否かを無謀にも無視して表現行為に踏み切つた場合には、表現の自由の優越的保障は後退し、その保護を主張しえないものと考える。
けだし、右の場合には、故意に虚偽の情報を流すか、表現内容の真実性に無関心であつたものというべく、表現の自由の優越を保障した憲法21条の根拠に鑑み、かかる表現行為を保護する必要性・有益性はないと考えられるからである。
今回は、「平成29年度試験、問41の問題文(判決文)の内容」についてお話をさせていただきました。
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