令和4年度試験、問41の問題文(判決文)の内容について(行政書士試験対策専門ブログ)

こんにちは。行政書士試験対策専門スクール ステップアップファースト 代表の清水一嵩です。

 

行政書士通信講座(個別指導)の受講者から、次のような質問をいただきました。

「多肢選択式の憲法の問題にある、問題文(判決文)の内容を、ホームページの判例集のように掲載できないでしょうか?」

 

そこで、今回は、令和4年度試験、問41の問題文(判決文)の内容について解説していきます。

他の年度の問題文(判決文)についても、別の記事で改めて解説したいと思います。

 

令和4年度試験、問41は、「最大判令2.11.25」の判決文が題材となっています。

 

 

<判決文①>

法律上の争訟は、①当事者間の具体的な権利・義務や法律関係の存否に関する紛争(例:この土地の所有権は私にある、と2人が争う)で、かつ、②その紛争が、法令を使って解決できるものに限られる、という判例に照らし合わせて、地方議会の議員に対する出席停止の懲罰(例:議会に参加できなくなる罰)の取消しを求める訴えが、①と②の要件を満たす以上、法律上の争訟に該当することは明らか。

【参考】判決文①(原文)
法律上の争訟は,①当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって,かつ,②それが法令の適用により終局的に解決することができるものに限られるとする当審の判例(最高裁昭和51年(オ)第749号同昭和56年4月7日第三小法廷判決・民集35巻3号443頁)に照らし,地方議会議員に対する出席停止の懲罰の取消しを求める訴えが,①②の要件を満たす以上,法律上の争訟に当たることは明らかであると思われる。

 

 

<判決文②>

法律上の争訟については、憲法32条で国民に裁判を受ける権利が保障されていて、また、法律上の争訟について裁判を行うことは、憲法76条1項で司法権(裁判所)に課された義務だから、本来、司法権を行使しないことは許されないはずで、司法権に対する外在的制約(裁判所の外にあるルール)を理由に司法審査の対象外にするのは、このような例外を正当化する憲法上の根拠がある場合に限定される必要がある。

外在的制約の例:高度な政治判断が必要(例:衆議院の解散の有効・無効)

【参考】判決文②(原文)
法律上の争訟については,憲法32条により国民に裁判を受ける権利が保障されており,また,法律上の争訟について裁判を行うことは,憲法76条1項により司法権に課せられた義務であるから,本来,司法権を行使しないことは許されないはずであり,司法権に対する外在的制約があるとして司法審査の対象外とするのは,かかる例外を正当化する憲法上の根拠がある場合に厳格に限定される必要がある。

 

 

<判決文③>

国会については、国権の最高機関(憲法41条)としての自律性(例:国会内の問題は、国会内で解決する)を憲法が尊重していることは明確で、憲法が、国会議員の資格争訟の裁判をする権限を両議院に与えていて(憲法55条)、国会議員が議院で行った演説等について、議院の外で責任を問われないという条文がある(憲法51条)。

しかし、地方議会については、憲法55条や51条のような条文はなく、憲法は、自律性の点で、国会と地方議会を同視していないことは明らか。

【参考】判決文③(原文)
国会については,国権の最高機関(憲法41条)としての自律性を憲法が尊重していることは明確であり,憲法自身が議員の資格争訟の裁判権を議院に付与し(憲法55条),議員が議院で行った演説,討論又は表決についての院外での免責規定を設けている(憲法51条)。
しかし,地方議会については,憲法55条や51条のような規定は設けられておらず,憲法は,自律性の点において,国会と地方議会を同視していないことは明らかである。

 

 

今回は、「令和4年度試験、問41の問題文(判決文)の内容」についてお話をさせていただきました。

いつも本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

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